春、忍ぶれど。
 彼は中途半端にはだけていたシャロンの下着を取って、全裸になったその体を見下ろし、そして思いつめたようにため息をついた。

「ラルフ?」

「ごめん、なんだか……僕が想像していたより、本当に綺麗で見惚れてしまった。ずっとこうしたかった。君のことを知った時から、本当に長い間」

 そういえば、さっきラルフはずっと前からシャロンのことを好きだったと言っていた。シャロンが彼のことを知ったのはあの、彼を好きになるきっかけになった助けてくれた時が最初だけれど、この目の前の彼はいつから自分のことを知っていたのだろう?

「ねえ、ラル……ひゃんっ」

 ラルフに疑問をぶつけようとしていたシャロンの膝を、彼はさっと立たせるとその蜜口に吸い付いた。かぶりつくように敏感な芽の周辺を吸い込みながら舐められて、そのあまりの快感に意識がどこかに遠くに飛んでいきそうになってしまう。

 時折じゅるっという溢れてくる蜜を啜る音が響き、我慢しても我慢しきれない甘い声も部屋の中に漂う。その手触りの良い黒髪に両手で触れて、彼の頭を押しのけようとしているのか押し付けているのか、もうシャロンにはわからなくなっていた。

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