星と空
骨髄検査

月斗side

「ーじゃあ、月斗いいよ。」

病室の外で待機していた俺に声がかかった。

コンコン
「初めまして、藤宮月斗です!月斗先生って呼んでくれたら嬉しいな」

紗良ちゃんは少し怯えている。

「紗良ちゃん〜大丈夫だよ。僕と悠飛と同じだよ。痛いことしないから深呼吸してごらん!」

「スゥーハァ-」

「紗良ちゃん〜僕と一緒に月斗先生のお顔見てみようかっ!」

コクン

紗良ちゃんが顔を上げてくれて目が合った。俺は思わずニコって笑う。

「紗良ちゃん、よろしくね!」

「よ…よ…よろしく…お願いします…。」

「紗良ちゃん、ちゃんと挨拶できてえらいね!背中ナデナデするね〜!」

おーw紗良ちゃんめっちゃ嬉しそうw
そんなことを考えていたらずっと黙っていた悠飛が口を開いた。

「紗良ちゃん。俺、検査の準備してくるからさ、風舞先生と月斗先生と一緒にきてくれるかな?」

「フェッ…グスン…ヒック」

泣きながらも頷いてくれた。よかった。

「じゃあ、紗良ちゃん。俺向こうで待ってるね〜!」

悠飛はそう言い残し去っていった。
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