「信じられない」を、「真実の愛」に変えてくれたキミへ
「このストロベリーフラペチーノ、美味しいね!」
「ね! これにしてよかった。チョコフラペチーノも美味しそうだし」
わたしが翠に対してそう言った途端、ひーくんがまじまじとした顔でこっちを見ていたことに気がついた。
ドキリとした。
ひーくんの利発そうな大きい目が、わたしの姿をうつしている。
「ひ! ひー、くん……?」
ひーくんは、ふっと笑みをこぼし、口元を緩めた。
「百々葉、それ、一口いい? それと、これも飲んでみてよ」
「う、うん!」
ひーくんと飲み物を交換して、わたしはチョコフラペチーノを喉に流し込んだ。
チョコレートのほろ苦さと、生クリームの甘さの絶妙なバランスが、ほろほろと消えてなくなった。
「見て見て、ああいうカップルいいよね」
「ねー、彼氏もかっこいい」
えっ!?
声のする方を見ると、わたしとひーくんを見て別の学校の女の子たちがそう言っているようだった。
……わたしとひーくんは、カップルじゃないのに。
チラリと様子を伺うと、ひーくんは何も気にしていないように見えた。
「俺もストロベリーフラペチーノの方飲んでみようかなぁ」