最強総長の愛するボディガード

固まっている蒼凰さんを、弥生さんはベシッと叩く。



「ほら、蒼凰」
「え、あ、ああ……ごめんね、蓮見蒼凰です。これからよろしくね」
「よろしくお願いいたしますっ」
「おじさんじゃないから驚いたんだろう?」
「うるさい」



みなさん。
私の前には今、とんでもなく美しい青年がいます。



艶のいい黒髪と、白く透き通った肌の対比。
長いまつ毛の向こうには、菫色に染まった神秘的な瞳が覗く。
筋の通った鼻に、魅惑的な口元のほくろ。
そして座った状態でも分かるスラリと長い脚。
どこをとっても欠点のないその姿は、まるでモデルや俳優さんのよう。



かっこいいのは親子揃ってだなぁ、弥生さんが若く見えるのも納得。



見惚れそうになるのを仕事仕事と頭の中で連呼してなんとか耐えていると、弥生さんに向かいのソファに座るよう促されて。



「失礼します」
「そんなに畏まらないで良いよ。じゃあ早速、蒼凰の事情について話させてもらうね」
「はいっ」


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