最強総長の愛するボディガード
刺客
心羽side
一週間後。
あの日から、私と蒼凰さんは必要最低限の会話しかしていない。
蒼凰さんの怒っている理由は分からないけれど、私も心さんから女遊びのことを聞いてしまって複雑だったから、距離を置く機会が出来て良かったのかもしれない。
その一方心さんはというと、初めましてのあの日の翌日には、あっさりと帰って行ってしまった。
早くとも、私が蒼凰さんから離れるのか確認してから帰るのだと思っていたけど、そんなことは無かったみたい。
あんなに敵意むき出しだったから警戒しなきゃと思ってたけど、案外そうでも無いのかも……?
でもそれとは関係無く、警戒は怠っちゃだめだよね!
だって今は外に出てきてるんだから!
そう、現在時刻午後三時。
今は蒼凰さんと彰人と一緒に、少なくなってきたアジトの食材をスーパーマーケットに買い出しに来ているのだ。
アジトに住んでいる人たち、すなわち昏のメンバーの人たちの食材は、各々が買いに行くのではなく一週間ごとに買い出しに行くのだそうで。
その役目は幹部である人たちが担っており、いつもジャンケンをして負けた二人が行く決まりとなっているのだ。
つまり蒼凰さんと彰人はジャンケンに負けた二人で、私はボディガードとして同行してるってことなんだけど……
どうしてよりによってこの二人なの!?
いつも喧嘩ばかりの二人だし、蒼凰さんに至っては気まずいんだよ〜……っ