最強総長の愛するボディガード
いや、無理をしてでもした方がいい?
でもそれでヘマをして任務を失敗してしまったら……



今までに無い追い込まれた状況だからこそ、この程度の怪我でも焦らざるを得ない。
けれど結局は、ボディガードの仕事を続けるにも休むにしても、はたまた契約解除をされるにしても、弥生さんと蒼凰さんとの話し合いが必須だ。
だから蒼凰さんたちが帰ってくるまで、ゆっくりしていよう。
そう決めた私は、部屋の電気を消してベッドに横になった。



その一時間後。
部屋の扉がノックされ、「心羽ちゃん?」という声が聞こえてくる。
蒼凰さんだ。



「はい!」



早く出ないとと慌てて体を起こしたため、痛みに襲われ顔をしかめていると、扉の向こうの蒼凰さんが、



「心羽ちゃんは動かないで、俺がそっちに行くから。入ってもいい?」



と言ってくれる。
大きな声ではいと返事をすると、少ししてから蒼凰さんが寝室へやってきた。
ベッドの近くに椅子を持ってきて、蒼凰さんは座る。



「怪我はどう?」
< 97 / 151 >

この作品をシェア

pagetop