新そよ風に乗って ③ 〜幻影〜
私の呼びかけに、パッと目を開けた高橋さんは、フワッと笑ってこちらを見た。
「あの……どうしたんですか?」
『罰!』 とか言っていたけれど、何もなくそのままだし……。
すると高橋さんが、私の両頬を手で包み込んだまま、コツン! と、私のおでこに自分のおでこをくっつけた。
「願いごとしてた」
ね、願い事ごと?
高橋さんの吐息が掛かる。
ち、近い。近過ぎですって、高橋さん。
高橋さんの願いごとって、何だろう?
「あの、何をお願いしたんですか?」
「ん? そんなの教えちゃったら、叶わなくなっちゃうだろ?」
高橋さんったら、そんな子供みたいなこと言っちゃって。
「クスッ……」
思わず、堪えきれなくて笑ってしまった。
「お前。何、笑ってんだよ」
「えっ? あっ……い、いえ、何でもないです」
あまりに、何だかお茶目で可愛い高橋さんに、日頃とのギャップを感じながらも
親近感を覚えていた。
「ほら、降ろしてやるから、俺の首に手をまわせ」
そう言って、座ってる私が首に手をまわしやすいように、高橋さんが少しだけ屈んでくれた。
エッ……。
「でも……」
何か、恥ずかしい。
「はぁやぁくぅ」
うっ。
そう言われてしまうと、逆らえない。
ああ、恥ずかしいけれど、今のこの足じゃ、1人で飛び降りられないし、それ以前に怖いし……。
意を決して、両手を高橋さんの首にまわした。
「キャッ……」
座ったまま、高橋さんの首に両手をまわした途端、そのまま高橋さんに引き寄せられ、
あと数センチで高橋さんの唇と私の唇が触れてしまいそうな距離になってしまい、両手をまわした拍子に、ブランケットが肩からするりと腰のあたりに落ちた。
しかし、そんなことでは動じないといった高橋さんの瞳に、ジッと見つめられたまま捉えられた私の視線は、逸らすに逸らせないでいる。
心臓が、さっきから物凄い勢いでアタックしてきていて、その音が自分でも煩いぐらいに感じられる。しかも、高橋さんの首に両手をまわしていて、離れようにも高橋さんに引き寄せられているので身動きすらとれない。
静寂な空間の中、木々の揺れる音しかしない人気のない駐車場で、間近に迫った高橋さんの前髪がサラサラと風に靡きながら私のおでこをくすぐる。
高橋さん……。
「あの……どうしたんですか?」
『罰!』 とか言っていたけれど、何もなくそのままだし……。
すると高橋さんが、私の両頬を手で包み込んだまま、コツン! と、私のおでこに自分のおでこをくっつけた。
「願いごとしてた」
ね、願い事ごと?
高橋さんの吐息が掛かる。
ち、近い。近過ぎですって、高橋さん。
高橋さんの願いごとって、何だろう?
「あの、何をお願いしたんですか?」
「ん? そんなの教えちゃったら、叶わなくなっちゃうだろ?」
高橋さんったら、そんな子供みたいなこと言っちゃって。
「クスッ……」
思わず、堪えきれなくて笑ってしまった。
「お前。何、笑ってんだよ」
「えっ? あっ……い、いえ、何でもないです」
あまりに、何だかお茶目で可愛い高橋さんに、日頃とのギャップを感じながらも
親近感を覚えていた。
「ほら、降ろしてやるから、俺の首に手をまわせ」
そう言って、座ってる私が首に手をまわしやすいように、高橋さんが少しだけ屈んでくれた。
エッ……。
「でも……」
何か、恥ずかしい。
「はぁやぁくぅ」
うっ。
そう言われてしまうと、逆らえない。
ああ、恥ずかしいけれど、今のこの足じゃ、1人で飛び降りられないし、それ以前に怖いし……。
意を決して、両手を高橋さんの首にまわした。
「キャッ……」
座ったまま、高橋さんの首に両手をまわした途端、そのまま高橋さんに引き寄せられ、
あと数センチで高橋さんの唇と私の唇が触れてしまいそうな距離になってしまい、両手をまわした拍子に、ブランケットが肩からするりと腰のあたりに落ちた。
しかし、そんなことでは動じないといった高橋さんの瞳に、ジッと見つめられたまま捉えられた私の視線は、逸らすに逸らせないでいる。
心臓が、さっきから物凄い勢いでアタックしてきていて、その音が自分でも煩いぐらいに感じられる。しかも、高橋さんの首に両手をまわしていて、離れようにも高橋さんに引き寄せられているので身動きすらとれない。
静寂な空間の中、木々の揺れる音しかしない人気のない駐車場で、間近に迫った高橋さんの前髪がサラサラと風に靡きながら私のおでこをくすぐる。
高橋さん……。