イケメン双子の総長さまは孤独な姫を甘い愛で包み込む。

柚琉の話を聞いて少し心が軽くなった。どこかでは会いたいと思っていたけどまだ怖いと思っている自分もいる。


本当の自分の気持ちは……どっちなんだろう。



「あんまり難しく考えないで聖奈ちゃんの気持ちだけ考えてみたら?せっかく落ち着いたんだし、これからもたくさんお母さんと会えるかもしれない。それは聖奈ちゃん次第だからね」


「2人とも……」



私の気持ち……。お母さんに会いたいけど……。



「私……お母さんに会ってみたい!」



これからの事とか今までのこととか話せるか分からないけど、お母さんに人目会いたいと思った。


これが、私の今の気持ち。



「わかったわ。それじゃあ病院に電話入れておくわね」



私の言葉を聞いて明るくなる柚琉のお母さん。


きっとずっと複雑な思いをしてきたのだろう。お母さんのために色々尽くしてくれて、私のことも面倒見てくれて。


柴崎家には感謝しかない。
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