イケメン双子の総長さまは孤独な姫を甘い愛で包み込む。

16歳……ちょうど1年前。


私の誕生日は11月16日。だけど去年は何も起こらなかった。



「……ですが昨年、思わぬ出来事が起こったのです」


「……私の孤児院、【青空】の園長先生が捕まって、みんなバラバラになってしまった事件ね」



そう。ちょうど1年前は孤児院がなくなって、みんなと音信不通になってしまった。去年連れ戻されそうになっていた時期。


恐らく私の居場所が分からなくなってそのまま無駄に時間がすぎてしまった。だから私はまだここにいる。



「そうでございます」


「そこでだ。最近皇組が動き始めた。父さんからは聖奈を保護しろと言われてる。獅子堂とも話し合ってお前の今後のことをこっちで決めさせてもらった」


「え……!?そ、そんないつの間に!?」



緊急事態だということはわかるけど柴崎くんからの言葉に驚きを隠せない。


か、勝手に私の今後のことを決めたって言われても……。
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