別冊・ダブルブルー
すでに隣でうとうとしかけている青さんに、そっと呼び掛けた。


「青さん…、そのままじゃ風邪引いちゃう。シャツ着ないと」


…んー、蒼ちゃん、着させて…?


眠気に引っ張られて、舌足らずな口調が愛おしい。


その口元には、3日間の休日の置き土産の不精ひげ。


上半身裸のままで無防備な姿も、セクシーな不精ひげもこのまま、このベッドルームに閉じ込めてしまいたい。


時間を気にせずに、ずっとずっと。


でも私は、お芝居をしている青さんも、私の隣にいてくれる青さんも、どちらの青さんも大好きなのだ。










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