溺愛ヤクザの蜜愛条件~契約のキスが甘すぎる~
花を届けに来ただけなのに、とんでもないトラブルに巻き込まれてしまった。
地味に真面目に生きてきた美祐は繁華街へ来ることさえ滅多にないというのに、初めて足を踏み入れたホストクラブでこんなことになるなんて思いもしなかった。

―とにかく、あの人達が奥へ行ったら表からサッと帰ろう。

お金は後日でもいい。
今は逃げるのが先決だと美祐は静かに前進した。
この通路で固まっていては邪魔なヤツだと変に目をつけられてしまっては大変だ。
まるで芋虫の様にイモイモ小さく丸まったまま場所移動を開始した美祐は、視線の先にはあの放り投げられ床に落ちた花束を見つけた。

一生懸命に作った花束のかわいそうな姿に思わず近づくと、ソッと花束を抱えあげた。
< 22 / 31 >

この作品をシェア

pagetop