一室の思い出と共に

ヒロくんからのメッセージを開くと再会したときと同じような口調で言葉が綴られていた。

【やっほー!どう?届いてるかな~?ゆづちゃんの怪我が治ってからでいいんだけど俺のお見舞いに来て欲しいなー!俺、話し相手いないからさぁゆづちゃんが話し相手になってよ!】

私は、文字での言葉の伝え方が苦手なので少し考えてから何度も見直してメッセージを送った。
【やっほー!届いてるよ~!治ったらお見舞い行くね!治るまでは、こうやって連絡しよう~】
そう返事を返すと数分後には返事が帰ってきた。
【わかったぁ~直接話せないのはちょっと寂しいけど学校の話とか色々きかせてね!治ったら絶対お見舞い来てね!】
こういうところが昔と変わってなくて少し笑みが溢れる。
ヒロくんと他にも何回かネット上での会話を続けたが消灯時間だといい彼から連絡を断った。私は、少し昔馴染みに会えた余韻に浸りながら考える。何故彼はあの時居なくなったのか。そして、今になってあの場所で会えて何故入院しているのか。これは私の捻挫がよくなって彼に会えたら直接聞いてみよう。明日も学校だからと理由を付け久々に会えた幼馴染と会話ができた幸福感に包まれながら私は、布団に入り眠りに着いた。
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