「桃先輩は可愛い」【完】
「…今どこ。」
あからさまに下がる声のトーンに戸惑う。
「…駅前の並木道だけど、」
「コンビニ近くにあるでしょ。トイレの中にでも閉じこもってて。」
チラッと見渡すと、左側にコンビニがあった。
でも閉じこもってどうすればいいんだろう。
「どうこと、」
「すぐ行くから。動くなよ。」
予想外の言葉にびっくりする。
来てくれるの?
今冬野椿がどこにいるかわからないけど、どうすればいいか聞こうと思っただけなのに。
「ま、待って、でも、気のせいかもっ、」
まだ確実につけられているって決まったわけじゃない。
私の自意識過剰かもしれないし。
ーープープー…
止めようとしても、途中で電話を切られてしまって聞いてもらえなかった。
「切れた…」
電話が切れた途端、突然感じる背後からの雰囲気に嫌悪感を覚える。
…まだついてきてる。