甘すぎる小悪魔に見つかったなら。
ひっくり返った声を誤魔化すように,こほんと咳払いをする。
十和はそんな私をじっと見て,それに戦いた私にまたにこり。
「用なんてないよ? ただ,ほら……僕って友達いないから。あゆに会いに来ちゃった」
きゃっと沸く観客が,いい加減騒がしい。
ピキリと青筋立てた私は,ほんの少し高い十和の瞳を見上げた。
~っ嘘おっしゃい!
昨日散々もーちゃんに聞かされたんだもん,色んな人に好かれてて,数人得に仲のいい友達もいるんでしょ!
出掛けた言葉が喉にかかる。
そして私は反対に目を泳がせた。
「えーと?」
誰かが噂したんだろうか。
友達がいないと言うフレーズには,心当たりしかない。
……それで怒ってここまで来たってこと?!
十和……
心狭いよ,とは言えない。
自分が蒔いた種だ。
ケンカ売った用なもの。
「ごっ……」
「いいよ,謝んなくて。ちょっとからかっただけだから」
意図的に? 潜められた声に囁かれる。
からかわれたのか……
ガクリと,言葉を遮られた私は肩を落とす。
もうやだこの子,私これでも先輩なのに……
ふわふわコロコロと,どうにも遊ばれている気がしてならない。
十和はそんな私をじっと見て,それに戦いた私にまたにこり。
「用なんてないよ? ただ,ほら……僕って友達いないから。あゆに会いに来ちゃった」
きゃっと沸く観客が,いい加減騒がしい。
ピキリと青筋立てた私は,ほんの少し高い十和の瞳を見上げた。
~っ嘘おっしゃい!
昨日散々もーちゃんに聞かされたんだもん,色んな人に好かれてて,数人得に仲のいい友達もいるんでしょ!
出掛けた言葉が喉にかかる。
そして私は反対に目を泳がせた。
「えーと?」
誰かが噂したんだろうか。
友達がいないと言うフレーズには,心当たりしかない。
……それで怒ってここまで来たってこと?!
十和……
心狭いよ,とは言えない。
自分が蒔いた種だ。
ケンカ売った用なもの。
「ごっ……」
「いいよ,謝んなくて。ちょっとからかっただけだから」
意図的に? 潜められた声に囁かれる。
からかわれたのか……
ガクリと,言葉を遮られた私は肩を落とす。
もうやだこの子,私これでも先輩なのに……
ふわふわコロコロと,どうにも遊ばれている気がしてならない。