とろける程の甘美な溺愛に心乱されて~契約結婚でつむぐ本当の愛~
再び巡り会う奇跡
数日後は、お父さんの誕生日だった。


毎日忙しくてなかなか会いにいけないけど、プレゼントを買って送ろうと思った。


久しぶりに百貨店に足を運ぶ。


ここの婦人服売り場には、涼香姉さんがいる。


本当は、一緒に何か贈ろうと声をかけたかったけど、この前の様子じゃ断られるのもわかってたから、今日は1人で選ぶことにした。


私は、違う階にある紳士服売り場を見て回った。


お父さん、出かける時間もないくらい頑張ってるから、何をあげれば喜んでくれるかな?


ありきたりかもしれないけど、ゆっくり休んでもらいたいし、やっぱりパジャマにしようかな。


探すと結構色々な種類があって目移りする。


「お父さんに似合うのはどれだろう……迷っちゃうな」


久しぶりに男性にプレゼントするからか、自然にワクワクしてる。


もちろん、あまり高価なものは買えないけど、せっかくだから少しは奮発して肌触りの良い物を選びたい。


お父さんの喜ぶ顔が見られるなら少しくらいは……そんな気持ちになる。
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