幼馴染みの秘めた溺愛  ~お前は女神でヒーローで
コンコン
「樹王、入るよ」
「おいで」


後からシャワーを終えた美桜がベッドに座ると、俺は後ろから抱き締めた。

「はぁ…すげぇ幸せ」

「ねぇ樹王…あたしの身体がみすぼらしくて残念でも嫌いにならない?」


ふ、何を言ってんだか…

「あのな、俺は美桜だから抱きたいんだよ、どんな身体かなんて関係ねぇよ。…じゃあさ、美桜は俺がヘタだったら嫌いになる?」

「ううん、そんなのどうでもいい」

「俺も一緒。大好きな美桜と一つになりたいんだよ」
ぎゅうぎゅうと抱き締める。


「ふふ、あたしも樹王が大好きだよ」

「抱いてもいい?」

「…うん」

「ありがと…俺も初めてだし、女の人の体のこともわかんねぇから、痛いとか嫌だったら言ってな」

「ん…ありがと」

「美桜…愛してる」



優しいキスから始まったハジメテのそれは、長年の付き合いの俺達らしく…

少女漫画の様なロマンチックでスマートなものではなかった。ははは。


俺も美桜も恥じらいよりも興味が勝って、遠慮なしの言いたい放題やりたい放題。


俺は初めて触る女性の胸に「すげぇ…こんなに柔らかいんだ…すげぇ気持ちいい」って感動すれば、美桜は俺の身体を見て触って「なにこの筋肉…うわぁ素敵…今度モデルにして描かせて」とか言うし。


美桜に「男のアレ、実物は見たことないんだろ?俺の触ってみるか?」って言えば「えっ…いいの?じゃあ……わぁ…すごい…本物だぁ…へぇ…こうなってるんだ」って興味深げに触るし。


更には一つになろうという時には「いった!痛い!樹王、待って痛いって!」て言われて、あたふたしながら「あっごめん、どーすればいい?」って聞けば「えっと、わかんないから…気合い入れる」って真顔で言うし。


でもこうしてさらけ出せる俺達だからこそ、気持ちと身体を重ねることが最高に幸せだと思ったんだ。
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