幼馴染みの秘めた溺愛  ~お前は女神でヒーローで
「はぁっ…はぁ……」

息も絶え絶えにベッドにくたりと横たわる美桜。
かくいう俺も汗だく。


「樹王…学習能力ありすぎ…」

「まぁな。美桜を悦ばせるためなら遺憾なく発揮するさ」

「…ありがと」

照れてる、可愛い。


最初はほんとグダグダで美桜が気持ちいいのかわからなかったけど、何回かする内に美桜の弱いとこがわかってきて、感じてる色っぽい美桜に俺も堪らなくなってがっついちまった。



やっと呼吸が落ち着いた美桜の頭を撫でる。
ふふっ、て嬉しそうに笑う美桜がたまらなく愛しい。


「ねぇ樹王。樹王はね、小さい頃からあたしのヒーローなんだよ。…知らなかったでしょ?」

「うん…いつから?」

「幼稚園の時」

「そんな昔?」

「うん。…あのね、あたしがいじめっ子に絵を破られた時に、樹王がその子に向かって怒ってくれたんだ。それでね、あたしには『みおちゃんの絵が好き』って言ってくれてね。…だからあたしは絵を描くのが好きで…漫画家になったの……だから樹王はずっと…あたしのヒーローでね…」

「それ俺も覚えてるよ。そっか…ありがとな、美桜」

あれ?…寝てる……?

顔を近づけたら、すぅすぅと優しい寝息が聞こえた。
ふ、可愛い。


俺は眠る美桜の頭を優しく撫でる。
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