帰国子女の彼と過ごす日々はきっと甘くなるだろう
モヤモヤ
〇陽翔の部屋


気持ちいい……包まれてる……


梨沙は目を覚ました

陽くんが抱きしめてくれていた。


寝る時は陽くんは裸だからちょっと恥ずかしくなったがエアコンもつけていてくれて快適に寝れた。


携帯を開いた。


梨沙 (5件か……思ったより少なかったな)


先輩のLINEは別に怒ったような文章ではない。


自分のその時の感情を送ってくるのだ。


だから暑いねとか、今帰ってきたとか普通の報告LINEなのだ。


それが増えてきてる訳で返信が遅いって言われたのは1度だけ……


梨沙 〈充電切れたまま寝てました〉

とりあえず返信した。


梨沙はすみれ先輩のSNSを開いた。

フォローはしてないがやっぱり気になるので
見ている


先輩と同じサークルに入っているすみれ先輩


先輩のSNSにもサークルの様子は投稿されていたし、なんならその写真を見て私が先輩に聞いたのだ。


すみれ先輩は諦めてないんだなと思った。


梨沙 (ん?これ一緒にいるの先輩だ)


すみれ先輩の投稿には昨日の夜の食事がアップされていて、料理を撮ってはいるけど、正面には相手の食べてる物と服が見えた。


この前のデートで着ていた服だったのだ。


梨沙 (匂わせじゃん、彼氏といますみたいな)


梨沙 「はぁ……」


小さくため息をついて携帯を伏せた。


梨沙は陽翔に近づきそっと体に手を回して頭を胸に当てた

グスッと1度鼻をすする音がした。


陽翔は梨沙の手で目を開けたがまた目を瞑って梨沙を軽く抱きしめた。


そのまましばらく2人は動かなかった。


〇教室


梨沙 「はぁ……」


亜子 「どうした」


梨沙 「彼女とは……?」


亜子 「先輩と上手くいってないの?」


梨沙 「別に喧嘩したわけじゃないんだけどね、金曜日にすみれ先輩と食事してたみたいで、まあサークルの人もいたかもしれないけど」


梨沙は亜子にすみれ先輩のSNSを見せた。


梨沙 「この服先輩のなんだよね〜」


亜子 「うーん、振った相手と食事か……同じ大学に同じサークルね〜」


梨沙 「優しい先輩の事だから誘われたら断れないのかな」


亜子 「でも彼女がいるの知ってて誘う方もね」


梨沙 「実はね、デートは土日のサークルがない日なんだけど、夕食は1度も食べたことはないんだ〜」


亜子 「嘘〜」


梨沙 「本当……何か家族で食べるからって6時くらいにはデートも終わりなの」


亜子 「中学生か!えっ、じゃあいい雰囲気にはならないの?」


梨沙 「うん、すごく健全なお付き合いよ(笑)」


亜子 「そこは先輩、時間作ろうよ〜だよね、お互い家なんだから難しいかもだけどキスくらいは昼でもできるでしょ」


梨沙 「……ほんとにね、私に興味がないのかな?」


亜子 「梨沙の巨乳に興味が無い男っている?」


ポヨンポヨンと触られた


亜子 「男子なんて体育の時とかよく梨沙のこと見てるのにさ」


梨沙 「やだ〜」


亜子 「カラオケとかは?」


梨沙 「苦手みたい」


亜子 「普通なら歌わなくてもカラオケ行ってキスくらいしたくない?もう別れたら?」


梨沙 「うーん、何かあれば別れてもいいかなと最近は思い始めた」


亜子 「理由なんてさ、やっぱり合わないかもでいいんじゃないの?そんな深刻に考えなくてもさ、付き合ってわかる事もあるんだし」


梨沙 「でも……優しい先輩なんだよね」


亜子 「優しくても楽しくないなら無理だよ」
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