死神のマリアージュ

私が見えてる私の日常風景が好き

「ホントに界人はそれだけでいいの」
「うん。今はそれだけで十分だ」

私は界人の目を2・3秒見て確認した。
・・・本当に界人は、私に好かれることだけ望んでる。シンプルに、純粋に。

「そんなの簡単、っていうより“自然”なことじゃない」
「キャーッ!雅希ちゃんも何気にサラッと告白返ししてるぅ!」
「え。今のがそうなの」「まーのツンデレきたぁ!」
「だから私、ツンデレなの」「自覚しろ」「あ、そう」
「ところで。今日は男子お二人、ともに少々時間がかかりましたね」
「撒くのに苦労した」
「忍~、まるで俺たちが逃亡犯みたいな言いかたしてるぞ」
「当たらずとも遠からず的。きよみ女史、そろそろ次の場所に移ったほうがいい?」
「今月一杯かゴールデンウィーク明けまでは、ここでも良いかと」
「何の話?」「お昼ごはんを食べる場所の話です」
「昼メシくらいは落ち着いて食べたいっしょ?だから“追っ手”がすぐには目ぇつけないような穴場的スポットを、きよみ女史が見つけてくれてんの」
「そうだったんだ」「ありがとう、きよみ女史!地獄感謝しますっ!」
「いえいえ。私はあなた方よりも先輩なので、学園のこともあなたがたより知っているから場所探しを引き受けたまでのことです。落ち着いてお昼を食べることができる場所候補はまだありますので安心して告白されつつ、存分に逃亡してください」「結論そこかよっ!」
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