死神のマリアージュ

また、会いたかった

身内以外で普通に接することができた、数少ない友だち。
そして身内以外で普通に接してくれた、数少ない友だち。
それが魁界人くんだった―――。

「ホントに来たんだな、おまえ」
「約束ですから」
「いいや、おまえと“約束”なんかしてねえ」
「ええっ?そっか。じゃあ・・“宣言”したし!」と言った界人くんに、父さんは鼻を鳴らして応えただけだった。

「父さん」
「はいはい、こいつを“イジる”のはもう止める。で、どうする?雅希。こいつらと一緒に帰るか?」と父さんに聞かれた私は、界人くんと一緒にいる女生徒一名に、視線を向けた。
だから返事するまで少し間ができたけど、結局私は「うん」と答えた。
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