死神のマリアージュ

私たちは家族でもあり、友だちでもある

「あれ?きよみ女史、まだ来てないね。今日は学校休んでるのかな」
「休んでないはず。メッセもらってねえし」
「そっか」
「告白されてるのかな」
「なぜにそうなる」
「忍や界人より遅いから」と私が言うと、二人からそろって「意味不明」と言われてしまった。

「きよみ女史が来るまで食べるの待つ?」
「私は先に食べ始めててもいいかな。食べ終わるのが遅いから」
「私も遅いほうだから、少しずつ食べ始めようかな。お昼休みの時間は限られてるし」
「そーそー、女性陣はお先にどーぞ。界人も食べ始めてていいんだぞ。腹減ってんだろ?きよみ女史はもうすぐ来るからさ」
「あ・・うん。って忍はきよみ女史が遅れてる理由知ってんのか」
「知らね。けどすぐこっち来るってのは“知ってる”」

意味深に「知ってる」と言う忍を、私はジロッと睨み見た。
もしかしたら忍は、霊力を使ってきよみ女史の現在地を「(感)探知」でもしてるのかと思ったから。
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