死神のマリアージュ

おまえとつき合いやすいかにくいかは、俺が決める

特進クラス2年の綿貫雄馬さんが、ある日突然学園を欠席した。
その日から、週末をはさんだ数日後、綿貫さんは突然学園を退学した―――。

綿貫さんと(元)同じクラスのきよみ女史情報によると、綿貫さんが欠席し始めた日から“退学”するまでの数日間、綿貫さんは学園には来ていない。
つまり綿貫さんは欠席し続けたまま、突然学園をやめた。
そしてこれもきよみ女史情報だけど、綿貫さんが突然欠席するまで、「綿貫さんの様子がいつもと違うように思えた」とか、「体調が優れないようだった」とか、「倒れた」といった異変は全然なく、突然欠席するまでは、いつもどおりの「尽くされたい男・クラスナンバーワンのふるまいをしていた」そうだ。

でも・・・私が界人にプレゼントするために石の注文をしようと思って、綿貫さんに会いに行ったあのとき、綿貫さんの様子は確かにヘンだった。
ほんの僅かだけど違和感を感じた。
それにあのとき私と「正面衝突した」・・ということは、「綿貫さんも」、前をよく見てなかったことになる。
つまり前方不注意になるくらい、考えごとにふけってた・・・。
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