緑くんに告白されて。




私たちの学校紅葉総合学園高等部(もみしそうごうがくえんこうとうぶ)は、マンションから歩いて10分の場所にある。



学校には9時までに登校しなければならなくて、今から朝ごはんを食べてゆっくり準備なんてしていると遅刻ギリギリである。



「お兄ちゃんと翠はもう家出た?」


「うん。橙都が今日のお弁当オムライスって言ってたよ」



緑くんのお父さんは、お仕事で朝早くから夜遅くまで働いるから代わりにお兄ちゃんが緑くんと翠のご飯も作っている。



大学に行きながら翠の幼稚舎の送り迎えをして、私たちのご飯を作っているのは本当に尊敬している。



「み、緑くん。なんで気まづくないの」


「橙は気まづいの?」


「う、うん……」


「それって俺の事意識してくれてるってことだ?嬉しい」



そういう、緑くんはすごく嬉しそうな可愛い顔をしていて、それ以上何もいえなくなってしまった。


事実、意識はしているし緑くんと一緒にいるだけでドキドキしてしまう。
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