クールな君と愛しすぎる僕
「なんとか、彼氏さんの友達を紹介とかしてもらえませんか~」
ただ……それはあくまで羽馬の性格“が”なだけ。
仕事の取り組みに関しては、寧音は思うところがあり受け入れられない。
羽馬は会社に男を探しに来ているのかとでも言うくらい、入社直後から寧音や他の女性社員(彼や旦那持ち)に“男を紹介して”と声をかけていた。
そして仕事に関しても、この人懐っこい性格で、面倒な作業を男性社員に丸投げしたりして、自分勝手に仕事していた。
だから女性社員には嫌われていて、羽馬は男性社員か寧音の傍にいつもくっついていた。
(寧音は、ほっておくなんてできる人間ではないから)
もちろん、真面目な寧音だ。
羽馬に注意をしたことはある。
“もっと、真剣に仕事に向き合った方がいい”と。
しかし、その場の返事だけで何も変わらない。
「━━━━━でも、どうしてそんなに恋人がほしいの?」
「そんなの……早く寿退社したいからです!」
「え?そう…なんだ。
家を出たいとか?」
「えぇ、まぁ…」
珍しく、言葉を濁す羽馬。
「……??」
ランチを終え、会社に戻る。
すると━━━━━━━
「真未」
「え……お姉ちゃ…なん…で…?」
「ん?羽馬さんの…お姉さん?」
正直、びっくりだった━━━━━━━
目の前にいる羽馬の姉は、お世辞でも綺麗とは言えない容姿をしていた。
髪の毛はボサボサ、とても太っていて、服もボロボロだ。
「あ!羽馬さん、帰ってきた!」
「どうにかしてよ!お姉さんのこと!」
「あ、はい!
……………お姉ちゃん、帰ってよ!
会社には来ないって約束でしょ!?」
「だって、あんたが私を捨ててどっか遠くに行こうとしてるって聞いたから!
私を捨てないで!
あんたがいなかったら、誰が私を養うの?」
「わかったから!
何処にも行かないから、帰って!」
なんとかその日は収まり、羽馬の姉は会社を後にした。
しかしこの日以降、ほぼ毎日のように羽馬の姉が会社に乗り込むようになった。
“お金がなくなったから、貰いに来た”や“逃げてないか確認しに来た”などと言い、日によっては会社内で怒鳴り散らす時もあった。
羽馬の姉のせいで、仕事が進まない。
更に……羽馬も仕事を他の社員に振ることもできなくなり、羽馬は失敗を繰り返すようになる。
普段男性社員に丸投げしていた分、上手く仕事を処理できないのだ。
「羽馬さん!これ、数を間違ってる!」
「これを入力するのに、何時間かかるの!?
先進まないじゃない!!」
寧音も必死にフォローするが、追い付かない。
結局羽馬は、依願退職する羽目になったのだ━━━━━
ただ……それはあくまで羽馬の性格“が”なだけ。
仕事の取り組みに関しては、寧音は思うところがあり受け入れられない。
羽馬は会社に男を探しに来ているのかとでも言うくらい、入社直後から寧音や他の女性社員(彼や旦那持ち)に“男を紹介して”と声をかけていた。
そして仕事に関しても、この人懐っこい性格で、面倒な作業を男性社員に丸投げしたりして、自分勝手に仕事していた。
だから女性社員には嫌われていて、羽馬は男性社員か寧音の傍にいつもくっついていた。
(寧音は、ほっておくなんてできる人間ではないから)
もちろん、真面目な寧音だ。
羽馬に注意をしたことはある。
“もっと、真剣に仕事に向き合った方がいい”と。
しかし、その場の返事だけで何も変わらない。
「━━━━━でも、どうしてそんなに恋人がほしいの?」
「そんなの……早く寿退社したいからです!」
「え?そう…なんだ。
家を出たいとか?」
「えぇ、まぁ…」
珍しく、言葉を濁す羽馬。
「……??」
ランチを終え、会社に戻る。
すると━━━━━━━
「真未」
「え……お姉ちゃ…なん…で…?」
「ん?羽馬さんの…お姉さん?」
正直、びっくりだった━━━━━━━
目の前にいる羽馬の姉は、お世辞でも綺麗とは言えない容姿をしていた。
髪の毛はボサボサ、とても太っていて、服もボロボロだ。
「あ!羽馬さん、帰ってきた!」
「どうにかしてよ!お姉さんのこと!」
「あ、はい!
……………お姉ちゃん、帰ってよ!
会社には来ないって約束でしょ!?」
「だって、あんたが私を捨ててどっか遠くに行こうとしてるって聞いたから!
私を捨てないで!
あんたがいなかったら、誰が私を養うの?」
「わかったから!
何処にも行かないから、帰って!」
なんとかその日は収まり、羽馬の姉は会社を後にした。
しかしこの日以降、ほぼ毎日のように羽馬の姉が会社に乗り込むようになった。
“お金がなくなったから、貰いに来た”や“逃げてないか確認しに来た”などと言い、日によっては会社内で怒鳴り散らす時もあった。
羽馬の姉のせいで、仕事が進まない。
更に……羽馬も仕事を他の社員に振ることもできなくなり、羽馬は失敗を繰り返すようになる。
普段男性社員に丸投げしていた分、上手く仕事を処理できないのだ。
「羽馬さん!これ、数を間違ってる!」
「これを入力するのに、何時間かかるの!?
先進まないじゃない!!」
寧音も必死にフォローするが、追い付かない。
結局羽馬は、依願退職する羽目になったのだ━━━━━