さっさと魔界へ帰ってよ! 魔族の婿なんていりません
15. ポオからのHELP要請
帰宅すると、お母さんがメイクをしている最中だった。



「お母さんは夜勤だからよろしくね。

夜ごはんはいつも通り、冷蔵庫に入ってる。

朝も自分できちんと起きて、しっかり食べてから学校行ってね」



ひとりになれるって、今の私にはちょうどいいかも。



気持ちを落ち着かせたい。



「うん、分かってるって。

朝ごはんはフルグラとヨーグルト食べておけばいいんでしょ?」



「うん、そうして。それじゃあ行ってきます」



「はーい、仕事がんばって」



玄関のドアが閉まって、外廊下を歩くお母さんの足音が遠ざかっていく。



続いて外階段を降りる音が聞こえ始めたけれど、それもすぐに消えた。



すると、その途端にエウスの笑顔とミコトの話を思い出してしまった。

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