マグ

「こんにちはー」


さやかが明るい笑顔で部室に入ってきた。


杉山先輩が『じゃあ、この話はおしまいね』というように私に目配せをした。


みんな口に出さなくても色々な思いがあるんだ・・・


いや、口にしてもそれが全て真実でないこともあるだろう・・・


私だってこの間、真澄に対して真実ではない事を言ってしまった。


不可抗力で仕方ない事だと思ったが、嘘は嘘だ。


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