"ぶっきらぼうで笑わない女神"の恋愛事情

久しぶりに食べる直子手作りのフルーツゼリーは、食べ物を一切受けつけなかかった真琴の身体にゆっくりと染み渡っていった。

「美味しい」

「そう？良かった」

直子とこんなに穏やかな時間を過ごせる日が来るなんて想像もしていなかった。

「お母さん」

「なぁに？」

「ありがとう」

直子は微笑んでいる。真琴の頭を優しく撫でながら、優しい眼差しで真琴を包み込んでくれていた。

「ねえ、真琴」

「何？」

「あなたに話しておかなければならないことがあるの」

直子は姿勢を正す。そして、これから起こるであろう衝撃的な出来事を口にした。

「明日、大佑さんが議員辞職会見を開きます」