"ぶっきらぼうで笑わない女神"の恋愛事情
「返してください」
氷冷のような目を見据えて手を差し出す。
「返してやろう。その代わり、拾った礼をしてもらう」
「償いの次はお礼ですか」
「そうだ。何か異論でも?」
「異論といいますか、呆れています」
「ほう…」
「早く返してください」
「わかった」
真琴の手にスマホが渡ろうとしたすんでのところで、男性は手を止め、突然スマホにつけていたオセオンのストラップを外し始めた。
「何をしているんですか!」
ストラップを外し、スマホだけ真琴の手に渡すと、嗜虐的な笑みを浮かべた。
「人質だ」
「はい?」
「今夜9時、最上階のバーラウンジでこいつと二人で待っている」
男性は踵を返し、ストラップを持ったまま去っていった。
「信じられない…」
真琴はしばらく呆然としていたが、ハッと我にかえり、スマホで時間を確認した。イベント開始の17時まであと15分だ。
今から彼を追い、返してもらいに行ったとしても、きっと素直に言うことを聞いてはくれないだろう。そうなれば入場に間に合わず、せっかくの時間が台無しにってしまう。
真琴は男性の重なる理不尽な行動に憤りを覚えながらもグッと我慢し、イベント会場に入ることにした。
氷冷のような目を見据えて手を差し出す。
「返してやろう。その代わり、拾った礼をしてもらう」
「償いの次はお礼ですか」
「そうだ。何か異論でも?」
「異論といいますか、呆れています」
「ほう…」
「早く返してください」
「わかった」
真琴の手にスマホが渡ろうとしたすんでのところで、男性は手を止め、突然スマホにつけていたオセオンのストラップを外し始めた。
「何をしているんですか!」
ストラップを外し、スマホだけ真琴の手に渡すと、嗜虐的な笑みを浮かべた。
「人質だ」
「はい?」
「今夜9時、最上階のバーラウンジでこいつと二人で待っている」
男性は踵を返し、ストラップを持ったまま去っていった。
「信じられない…」
真琴はしばらく呆然としていたが、ハッと我にかえり、スマホで時間を確認した。イベント開始の17時まであと15分だ。
今から彼を追い、返してもらいに行ったとしても、きっと素直に言うことを聞いてはくれないだろう。そうなれば入場に間に合わず、せっかくの時間が台無しにってしまう。
真琴は男性の重なる理不尽な行動に憤りを覚えながらもグッと我慢し、イベント会場に入ることにした。