"ぶっきらぼうで笑わない女神"の恋愛事情
「私の思っていることがお分かりのようですね。では、今、私が一番求めているものもお分かりではないですか?」

カクテルグラスをテーブルに置き、琥珀色の瞳に視線をぶつける。

「ん?なんのことだ?」

「惚けないでください」

彼はふっと笑い、スーツの内ポケットからストラップを取り出した。

「こいつを解放してやる」

真琴の手を取りストラップを優しく手のひらに置いた。

「そいつのどこに惚れているんだ?真琴さん」

「え⁉︎」

「その刻印、君の名前だろう?」

「あ……」

「まぁ、いい。そいつのお陰で君と話すことができた」

「え?」

「俺の心は読み取れないか?」

これはもしかしてナンパ?かなりまわりくどいナンパ?まさかとは思うが、もしそうだとしたらかなり面倒臭い。なにせ、生身の人間に興味どころか、嫌悪さえ抱いているのだから。
ここはスルーした方が無難だと考えた。

「生身の人間に興味はないか」

「ひっ!」

真琴は慌てて口を押さえた。
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