"ぶっきらぼうで笑わない女神"の恋愛事情
「少しでも俺に興味を持ってくれたら嬉しいんだがな」

「それは無理だと思います」

「即答か」

「はい」

「はっきり言ってくれるね」

「俺は結構モテるんだけどな」

「自覚していらっしゃるのですね」

「まぁ、それで何かと苦労しているわけだが」

「苦労?」

「色々とね」

「あらゆるところから縁談が持ち上がり、断るのも面倒になってきた、とかでしょうか?もしくはストーカー行為に悩まされているとか。いずれにしろ、私にはまったく関係ありません」

「君は本当に気持ちいいほどはっきりとものを言うな」

彼はフッと苦笑いを浮かべた。

あれ?この表情、どこかで見たことがある。
どこだったか…
真琴は必死に記憶を辿ったが、思い出すことができなかった。
先ほどの秘書といい、今の表情といい、真琴の記憶の奥の奥にに引っかかっているのに、靄がかかってよく見えない。けれど、はっきりさせたところで良い方向には転ばないだろうと直感が働き、気のせいだということにした。

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