"ぶっきらぼうで笑わない女神"の恋愛事情
人間はおぞましい

それ以来、生身の人間に興味を抱かなくなった。
同世代の女子が、アイドルグループやイケメン先輩の話題で盛り上がる中、適当に同調する振りをしていた。振りをするのも疲れる。
ましてや、恋愛絡みの嫉妬からくる諍いに巻き込まれるほど面倒なものはない。

真琴は、異性から告白されることが多々あった。もちろん、真琴にはそういった感情がないので正直に断れば、モテるから図に乗っているなどといちゃもんをつけられ、その度に無視されたり、物を隠されたり、ありもしない噂を流されたりと、誰がどう見てもいじめと取れる仕打ちを受けてきた。

男女間のトラブル、それは真琴が最も避けたい事象だ。益々人間が鬱陶しくなり、段々距離を置くようになった。
女子大を選んだのも、元から異性がいなければ、面倒な諍いに巻き込まれることはないと思ったからだ。

人間の世界に嫌気がさしていた真琴は、2次元の世界に入り込む。人間のような生臭さはない。理想の世界がそこにはあった。

2次元の世界に身を投じてからは、真琴自身の中に人間世界との壁を作り、心の扉に鍵をかけることで自分を保つようになった。
< 8 / 197 >

この作品をシェア

pagetop