"ぶっきらぼうで笑わない女神"の恋愛事情
そんな高校1年の冬、オタク界隈で話題の乙女ゲームをなんとなくインストールした。試しにやってみるつもりが、本格的にハマってしまい、完全に心を持っていかれた。

イヤホンから聴こえてきたオセオンの声は、これまで聴いてきた誰の声よりも真琴の胸の奥の奥まで響き渡った。同時に何故か、懐かしさが込み上げる。

「俺の傍にいろ。お前が傍にいると、こう、なんだろうなぁ、俺自身を好きでいられる」

ツンデレ冷徹男の終盤での台詞に真琴の心は完全に奪われてしまった。

この声は誰だろう。ある程度、声優の声は聴き分けられるが、オセオンの声だけはわからなかった。

急いで検索する。

羽梢斗久麻(はこずとくま)
どうやらオーディションを勝ち抜き選ばれた新人のようだ。
彼の事務所ホームページに飛ぶ。
プロフィール欄には、No imageの写真と共に【一切顔出ししない声優】とだけ記載されていた。

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