婚活
お互いの気持ち
「ふわぁぁ。おはよう」
やっぱり、まだ眠いや。
「あら、珍しいわね。休みなのに、珠美がこんなに早くから起きてくるなんて」
「ん?たまにはね」
いつも休みの日には10時頃まで必ず寝ている私が、いきなり7時前に起きてきたので母親が驚いた顔をして見ている。
「珠美が珍しい事して、雨でも降らなきゃいいけど」
「失礼ね」
ボーッとしながら朝ご飯を食べていると、後で食べ終わった父親が観ているテレビから天気予報が聞こえてきた。
―今日は朝から全国的にお天気に恵まれ、絶好の行楽日和で紅葉見物には最適でしょう―
紅葉見物か。今頃、裕樹と和磨はWデートか。こんな事だったら……。いやいや、こんな事とか言ったら朋美に悪いよな。
「ご馳走様」
「今日は、どこか出掛けるの?」
食器をキッチンに運んでいると、母親が話しかけてきた。
「ううん。今のところ予定ないよ。これからまた寝るけど」
「予定なかったんだったら、裕樹たちと紅葉見に行けば良かったのに」
はぁ……。確かに、そうなんだけどさ。
「そうだよね」
他人事のように母に言いながら、自分の部屋へと向かったが何もする気になれず、部屋の掃除も面倒で、ベッドに横になりながら未来王子との予定を考えながらも、頭の片隅で裕樹と和磨のWデートの事を想像していた。裕樹は口うるさそうだから、彼女は結構大変かもしれないな。和磨は……。和磨は彼女に対して、どんな感じなんだろう?私なんかに接する感じとは、また違うんだろうな。きっと、もっと優しい気がする。和磨は男っぽいけど、あぁ見えて優しいところもあるし……。
ハッ!
私、何考えてるんだろう。和磨の事なんて、関係ないのに。渋々、重い腰をあげ部屋の片付けをするも、片付けている途中で、棚から落ちたアルバムに見入ってしまい、全然捗っていない。アッハ……。裕樹若いな。まだあどけなさが残る、裕樹の中学時代。私の高校の入学式に撮った写真だった。お父さんもお母さんも若いなぁ。あっ……。次のページを捲ると、今度は裕樹の高校入学式の写真で、裕樹を挟んで和磨と私と三人で写っている。
「プッ」
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