婚活
由佳が淳君と上手くいって欲しいと思う。でもそれはお互いが今のままじゃ駄目なわけで……。
「和磨はどう思うかわからないけど、私は結婚って他人同士がするものだから、生まれ育った環境も違うわけだし、その家では当たり前の事が相手の家ではそんな事した事もないみたいな感じで、お互いの家の中での習慣とかが違ったりする事も多いわけじゃない?」
「あぁ、それはあるかもしれないな」
「凄く傲慢な考え方なんだけど、女の私からしたら自分の母親の作った料理が普段の味だから、夫になる人の母親の味とはやっぱりどこか違うわけで……。そこを理解して欲しいなってずっと思ってたりしてるのよ。些細な事かもしれないけど、女って意外とそういうとこ気にしたりするから」
「……」
和磨は黙ったまま、ジッと私を見ている。
「だからいろんな意味もあって、別居がいいっていうのも頷けるでしょ?」
「女って、現実的なんだな」
和磨?
「でもいろんな事がわかっただけでも婚活して良かったよな、珠美は」
「う、うん」
あれ?何でこんな話しになったんだろう?和磨が私に話しがあったんじゃ……。
「珠美。男ってそんな珠美が思ってるほど、今みたいな事は考えてないんだ」
エッ……。
「人にもよるけど、お袋の味と違うとか、同居か別居かとか、それ以前にもっと大事な問題を考えてんだよ」
「大事な問題?」
和磨にとって、大事な問題って何なんだろう?
「俺は結婚はお互いの気持ちもそうだけど、やっぱり男は女を守りたいと思う生き物だから、それだけ甲斐性がなきゃいけないと思ってる」
和磨。
「ただでさえ、今時の女って結婚しても今までの生活レベル下げたくないとか、下げたくないからどうとか、いろいろ言ってくれてるジャン。それって裏を返せば男だって同じ事、考えてると思うけどな。実際、珠美だって結婚相談所のリクエストに、相手に希望する年収を書く欄があっただろう?」
「う、うん」
確かに私も男の年収は、気にしてないと言ったら嘘になる。愛さえあればお金なんての時代は、あり得ないとも……。
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