君がたとえあいつの秘書でも離さない

 父は、それより銀行関係のことで手一杯だ。
 
 俺のことは役員会で副社長を一旦解任することで落ち着きそうだと話していた。

 マスコミにはまだ追いかけ回されている。
 自分で記者会見を開かないので、それは想定内。

 清水社長と父は連絡を取ったようだが、その後のことはわからない。

 そして、二ヶ月経った。
 長かった。

 マスコミは落ち着いてきたので、マンションに戻った。
 一週間程度様子を見たが、張られている様子もなく、落ち着いたようだ。
 
 耐えきれなくなった俺は、父にどんな処分でも受け入れる覚悟を伝え、彼女を自分のものにすると言った。
 翌日、近々彼女に連絡をするつもりであることを夕食時両親に伝えた。
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