【短】クールな彼とふたりきりの卒業旅行で。
蒼斗くんの力になれてよかった。
頑張ってほしいな……。
「ちなみに、空羽ちゃんたちはどうなの?」
「えっ!」
どうっていうのは……?
「さっきも手繋いでたし。もしかして、もう……」
「ち、違うよ! なんにもない……っ」
否定しても見られちゃったからには何にもないわけないんだけど……っ。
わたしだけが意識してて、航夜くんはなんにも……。
「……ねぇ、空羽ちゃん」
「うん……?」
「耳貸して」
「え……」
わたしが答える前に、蒼斗くんは耳もとで囁いた。
「航夜を本気にさせてあげよっか?」