【短】クールな彼とふたりきりの卒業旅行で。
*秘密だから言えなくて
卒業式も無事に終えて、旅行当日。
「着いたー!」
いちばんに天音ちゃんが電車から降りて空気を吸った。
「風も空気も気持ちいい〜。快晴だし最高!」
「最高の旅行日和だな」
「だね〜」
そして、蒼斗くん、わたし、航夜くんの順でホームを歩いていく。
電車で2時間くらいかけて、海の近くまで遊びに来た。
カフェやオシャレなお店もたくさんあるって書いてあったから、天音ちゃんにお願いしてここにしてもらったんだ。
「おっ、あそこに美味しそうなお菓子屋さんがあるぞ!」
「ほんとだ! 入ってみよーっ」
お店を発見したのは蒼斗くん。
天音ちゃんも楽しそうに指をさして、ふたりで先に行ってしまった。
「天音ちゃんたちすごい元気だね」
「やっぱり来て正解」