カラダダケの関係に依存していた私の話
学校で受けるようなテストではなく、例えば大きい地図の中から指定された記号だけを探すものだったり、
例えば色鉛筆で適当に書かれた曲線だらけの画像が何に見えるか答えるというものだったり。


テストを終えた私は、お姉さんと一緒にジェンガをして遊んだ。


この時のジェンガの意味は、大人になっても分からなかった。


病院を怖いものだと認識させないようにするためか。


または、遊びながら仲良くなり、私の本心を聞き出すためか。


理由は何にしろ、この時間は私にとって苦ではなかった。


遊び終わると、また1人で別屋に通された。


相変わらず状況は理解できないままだ。


すると1人のおじさんが来て、私に向い座った。


「今日はね、どうしてここに来てもらったか説明しようと思うんだ」


いかにも病院の先生らしい、白衣に眼鏡、そして優しそうな声色だった。


「ユキちゃんは、目がとても悪いよね?」


確かに学校での視力検査の結果はD判定。


これは7歳の時からずっとだ。


矯正してもすぐに視力が落ちてしまう。


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