敏腕外交官は傷心令嬢への昂る愛をもう止められない~最上愛に包まれ身ごもりました~

 緊張だけでなく、初めての怖さも正直ある。でも、叶多くんだからすべて許してもいいと思えたのだ。

 全身で彼を知って、もっともっと叶多くんを好きになりたい。幸せな恋人同士になりたい。

「入れるぞ」
「う、ん……っ」

 押し広げられていく鈍い痛みに、ギュッと目を閉じる。思わず息を詰めたら、叶多くんがフッと笑って、私に軽くキスをした。

「美来、息して。その方が入りやすい」
「そっか……ごめんなさい」
「いや、必死で頑張ってくれてるのが伝わって嬉しいよ。ゆっくり慣れてくれればいいから」

 叶多くんはたくさんのキスで私の緊張をほぐしながら、探るように腰を進めていく。

 痛みはやがて薄れたけれど、温かくてずっしり重たいものがお腹に入っている、不思議な感覚だ。

「ここに、叶多くんがいる……?」
「そうだよ。今、美来の中。このあたりにいる」

 叶多くんの指先がつうっとおへその下あたりをなぞると、そこが切なく疼いた。

 どうして愛し合う恋人たちは裸で抱き合うのか、本で読んでいるだけではわからなかったけれど、今なら少しわかる。

 見つめ合い、相手の香りを嗅いで安心し、甘い言葉や吐息に耳をくすぐられて、キスでお互いを味わって……その上、体の一番敏感な部分を触れ合わせたら、幸せに決まっている。

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