敏腕外交官は傷心令嬢への昂る愛をもう止められない~最上愛に包まれ身ごもりました~

「叶多くんをこんなに近くで感じられて、私、うれしい」
「またかわいいことを言って……でも、まだ動かしてもいないのに満足するなよ」
「えっ? だって、あたたかくて、すごく幸せで」
「悪いけど、そんな生ぬるい幸福で済ませる気はないよ。……なぁ美来、もっと俺を感じて」

 余裕なくかすれた声で囁いた直後、彼の熱が私の中を出たり入ったりし始めた。

「あ、ん……」
「もう痛くはなさそうだな。むしろ……」

 最初は緩慢な動きで私の様子を見ていた彼も、私の反応が苦痛より快楽に傾き始めているのを察すると、激しく腰を揺らし始めた。

「んっ、叶多くん、叶多くん……っ」

 奥を突かれるたびに彼の名を呼んで、キスをねだる。噛み付くようなキスで応えた彼は、さらに凶暴に私を突き上げる。

 もがくように手を伸ばしてしがみついた彼の背中は汗びっしょりで、必死で私を求めてくれているのだと思うと、愛おしさが募った。

「もっと俺を刻みつけろ、美来。きみのことは、絶対に誰にも渡さない」

 上擦った声で告げる彼の瞳は、獣のように鋭い反面、その奥に深い愛情が滲んでいるのがわかる。

 その眼差しに心まで蕩かされて、叶多くんのこと以外なにも考えられなくなる。

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