チャラモテ先輩に、めちゃくちゃ溺愛されてますっ!


最後はなんとなくはぐらかすようにだけど、朝陽くんはそう言ってくれた。


“まぶしいくらいのまっすぐな視線”それが誰のことを言っているのか、あたしはそのあと知ることになる。




「みーくちゃん、みくちゃん。今日は水族館に行ってみない? 俺、最近ぺんぎんにハマっててさぁ~」


次の日の放課後、同じようにクラスに迎えに来てくれた朝陽くんが、いつものようにテンション高くあたしにしゃべりかけてきた。


「水族館、いいですね。あたしもぺんぎんさんがとっても好きです」


と返答してから、なんとなく気になって聞いてみた。


「あの、でも、朝陽くんって……、受験生ですよね? こんなに毎日遊んでいてもいいんですか?」


「う、みくちゃん、ツラいところを突いてくるね」
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