Rhapsody in Love 〜二人の休日〜




「あけおめ!みのりちゃんも元気そうじゃんかよ」


二俣もホッとしたように、ギョロっとした大きな目を細めて優しく笑いかけた。
この二俣の様子を見ると、みのりと遼太郎とのことは既に知っているようだった。

知っているのなら、この偉大な恩人にお礼を言っておかなければならない。
だけど、こんなところで改まって言うのも何だか気恥ずかしくて、みのりは言いよどんでしまう。


「みのりちゃんが来るなんて、なんか高校の花園予選の頃を思い出すな~。よし!俺、今日はあの頃みたくめっちゃ頑張るぞ!!」


こんなふうに話をしていると、みのりの方も二俣が高校生の頃に戻ったような気がした。


「残念でした~。今日みのりちゃんは俺の応援に来てるんでした~」


いきなりそう言って、二人の間に割り込んできたのは俊次だった。


「……な!俊次か!!……お前、生意気すぎ!!」


二俣が眉間にしわを寄せて、怪訝そうな顔をする。そんな二俣も物ともせず、俊次はみのりに向き直る。


「みのりちゃん、いい?今日はこのゴーレムとか兄ちゃんとか来てるけど、俺の応援しかしちゃダメだからね?」


「こらぁ!誰がゴーレムじゃい!!俺がゴーレムなら、お前はトロールだろうが!!」



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