Rhapsody in Love 〜二人の休日〜
みのりがハンドオフについてのレクチャーを受けている間に、コンバージョンキックも難なく決まりスコアは21対0。
残り時間も少なくなって、高校生たちは焦りの色が濃くなってくる。
逆転は難しいとしても1トライくらいはしたいと皆が思っているところで、俊次だけは、
「絶っっ対に、勝つぞ!!」
と、一人で息巻いていた。
そんな俊次は疲れ知らず。終了間際、フェイズを重ねた果てに執念でトライを決めた。
負け試合に、かなりのフラストレーションが募っているであろう俊次に、みのりはここぞとばかりに声援を送った。
「俊次くーん!やったねー!!この調子でもう一つトライ取っていこう!」
この声援を聞いた遼太郎が、チラリとみのりに視線を投げる。遼太郎だけではない。観衆の皆が声の主を探してみのりを見ていたが、今は恥ずかしいとは思わなかった。
健気なほどの俊次の〝勝ちたい〟という思いを汲んであげたかった。
俊次の必死な様子とトライが取れた気運に、他の高校生達も最後の力を振り絞って動きが今一度活発になってくる。
そして、少しずつ陣地を広げていき、もうすぐもう一つトライが取れそう……といったところで、
ピッピッピ———…
「ノーサイド!」
試合が終わってしまった。