恋の魔法は間違えないで下さい!
俺が真っ赤な顔を向けるのは君だけ
翌日登校した私は、いつも通り花壇に向かった。

毎朝、花に水やりをするのが私の日課だった。

園芸部では水やりをペアで行っていて、私のペアは奏斗くんだ。

「音葉、おはよう」

「おはよう、奏斗くん」

「音葉、昨日調子悪そうだったけど、今日は大丈夫?」

「う、うん」

状況が悪化して、あなたの兄と付き合うことになりましたなんて言えない。

でもいつかバレるのだろうか。

ならば、素直に話した方がいいのかな。

「あの!奏斗くん!」

「うん?」

奏斗くんが優しく話を聞いてくれる。

でも言えないよ。好きな人に別の人と付き合うことになったなんて。

言えるわけない。
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