私は、キャンドルの消えかかった薄暗い部屋で、子供のように泣きじゃくって彼の言葉を聞いた。



涙が、ぬぐってもぬぐってもあふれてきた。



それでも、最後まで聞かなくちゃと思って、両手で口を押さえながら聞いた。



DVDがチャプター画面に戻ると、もう抑えきれなくなって、声をあげてわんわん泣いた。



リュウくん、リュウくんと言いながら。



しゃくり上げたり呼吸が苦しくなったりしても、いつまでも涙は止まってくれなかった。





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