生徒会長さんの溺愛、とめられない。


「あれ………?」


女がそういった瞬間、俺は安堵した。


女は間違えただけだったのか。

良かった……。さっさと帰ってくれ。



だが、「誰もいない……」と言いながらもこちらに近づく足音がする。

近づくと、いい匂いがした。


………ん? 俺は今、何を考えた。

自分の気持ち悪さに、寒気がする。


でもなんだか、癒やされる、可愛い。

自分で思って吐き気を催すが、脳が勝手に考えてしまう。


………思春期か、俺は。

俺は、自分のことを女嫌いと自覚している。

そんな俺が、顔も見えない女に………?


ありえない。

どうせ華やかではない、一般的な女だろう、そしてきっと幻滅する。

俺は恐る恐る顔を覆う本を取り、女を見ようと顔を上げる。

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