好き……その言葉が聞きたいだけ。【完】
「……り、つ……」
「琴里…………好きだ」
「……!」
啄むようなキスをされ、幸せな気持ちで頭がふわふわしていると、突然、律が私に『好き』だと言う。
「……律……今……」
「俺としては、言葉よりも行動の方が大切だと思ってたけど、琴里は、ずっと言って欲しかったんだよな?」
「そう……だけど……どうして?」
びっくりした。
今まで何度聞いても、好きだとは言ってくれなかったのに。
今、突然言うなんて……。
「琴里のことを好きだと思ってたのは事実だ。けど、俺の中では鈴のことがずっと気がかりで、それにカタをつけないと、お前とは本気で向き合えない気がしてた。言葉にするのは簡単だけど、ただ口にすれば良いってもんでもないだろ? だから、なかなか言葉にすることが出来なかった」
「……律」
「でも、兄貴たちの話を聞いて、俺の中で、はっきり覚悟が決まった。兄貴とお前が二人で居た時のこともそうだけど、俺は琴里のことが好きなんだって、心から実感出来た。鈴の時は諦めがついたけど、お前のことだけは、絶対に無理だって思った。誰にも渡せないし、渡す気もない。……もう、お前無しじゃ――生きられない」
その言葉と共に再び唇が重ねられると、今度は先程よりも深いキスで息継ぎをする間もない。
「……、ん……ぁ、はぁ……っん……」
そのまま舌を入れてくると、私の舌は律の舌に絡め取られていく。
律の気持ちに応えたくて必死に合わせるけど、私は身体の力が抜けていってしまい、もはやされるがままの状態だった。
「……琴里……俺と、ずっと一緒に居てくれるよな?」
互いの息が上がり、一旦唇を解放してくれた律が私にそう問いかけてきたので私は、
「……うん、ずっと、一緒だよ……。一緒じゃなきゃ、嫌だもん」
勿論イエスと答える。
『好き』
その言葉を聞けた私は満足したけど、もう、言葉には拘らない。
だって、好きって気持ちは、
言葉だけあればいいわけじゃないって分かったから。
「琴里…………好きだ」
「……!」
啄むようなキスをされ、幸せな気持ちで頭がふわふわしていると、突然、律が私に『好き』だと言う。
「……律……今……」
「俺としては、言葉よりも行動の方が大切だと思ってたけど、琴里は、ずっと言って欲しかったんだよな?」
「そう……だけど……どうして?」
びっくりした。
今まで何度聞いても、好きだとは言ってくれなかったのに。
今、突然言うなんて……。
「琴里のことを好きだと思ってたのは事実だ。けど、俺の中では鈴のことがずっと気がかりで、それにカタをつけないと、お前とは本気で向き合えない気がしてた。言葉にするのは簡単だけど、ただ口にすれば良いってもんでもないだろ? だから、なかなか言葉にすることが出来なかった」
「……律」
「でも、兄貴たちの話を聞いて、俺の中で、はっきり覚悟が決まった。兄貴とお前が二人で居た時のこともそうだけど、俺は琴里のことが好きなんだって、心から実感出来た。鈴の時は諦めがついたけど、お前のことだけは、絶対に無理だって思った。誰にも渡せないし、渡す気もない。……もう、お前無しじゃ――生きられない」
その言葉と共に再び唇が重ねられると、今度は先程よりも深いキスで息継ぎをする間もない。
「……、ん……ぁ、はぁ……っん……」
そのまま舌を入れてくると、私の舌は律の舌に絡め取られていく。
律の気持ちに応えたくて必死に合わせるけど、私は身体の力が抜けていってしまい、もはやされるがままの状態だった。
「……琴里……俺と、ずっと一緒に居てくれるよな?」
互いの息が上がり、一旦唇を解放してくれた律が私にそう問いかけてきたので私は、
「……うん、ずっと、一緒だよ……。一緒じゃなきゃ、嫌だもん」
勿論イエスと答える。
『好き』
その言葉を聞けた私は満足したけど、もう、言葉には拘らない。
だって、好きって気持ちは、
言葉だけあればいいわけじゃないって分かったから。