【中】今さら、付き合いたいなんて。
な、なんだか思っていた反応と違います……。


芹香は私に合わせるように、廊下の方に体を向けて私の机に座りました。




「そいつら2年だったみたいでさ、体育館裏で3年に恐喝されてたの、この前見たぜ」


「え~、マジ? だっさ」


「な、笑えるだろ?」




ケラケラと気後れなく笑う芹香に同調して、私もクスクス笑ってみます。

やはり不良にはこれくらいの胆力が必要ですよね。


それとなく体の後ろに手をついて、八雲くんの邪魔をすることも忘れません。

教室にいるクラスメイトの皆さんから引いた視線を感じるので、ちゃんと不良らしくできているはずです。




「ナンパしてくる調子乗った野郎が痛い目見てると、気分いいよな」


「まぁね。ナンパって空気読まないし、しつこいし」
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