【中】今さら、付き合いたいなんて。
「勝手に自爆してくれてありがとうございます。おかげで何をすればいいか分かりました」


「ちょ、ちょっと待って、自爆って、えっ!?」




え、八雲くんあの話聞いてなかったんですか!?

ということは私、いらないこと口走りました!?

まだ隠せたのに自分から暴露しちゃったんですか!?


もう恥を超えて、今すぐ走り去りたくなった私を相変わらず引き留めて、八雲くんは体育館裏で足を止めました。




「あ? なんだ……って、お前は前の……」


「どうも。この場所使うので、どっか行ってください」


「あぁ?」


「どっか行けって。早くしろよ」


「「!」」




体育館裏には例の上級生達がいましたが、八雲くんはひと睨みしてそれを追い払ってしまいます。

代わりに残されたのは、私と、八雲くんだけ――。



< 88 / 116 >

この作品をシェア

pagetop