庇護欲強めの彼に守られ、愛されました
 心を奪われたのは私も同じだ。
 剣崎さんみたいな素敵な人から情熱的な告白をされたら、首を縦に振る選択肢しか残っていない。

「私も、剣崎さんが好きです」

 たどたどしい口調で気持ちを伝えるのと同時に、両目からポロリと涙がこぼれ落ちた。

「どうして泣くの」

「なんだか感動してしまって……」

 彼はやさしく微笑み、私の背中を擦ってそのままふわりと抱きしめる。
 そして、私の頬を伝った涙の痕を、親指でそっと拭ってくれた。

「あのさ……これからは下の名前で呼んでくれないか? 俺も“花怜”って呼ぶから」

 今まではただの隣人同士だったから、彼も私を名字で呼んでいた。
 最近は“君”と言われることが多かったけれど。
 
「亨さん」

 実際にその名を口にしてみたら、互いの心の距離がぐっと縮まった気がした。
 それがうれしくて、思わずフフッと笑みが漏れる。

「想像以上の破壊力だ」

「え?」

「かわいすぎる。あっという間に花怜に骨抜きにされそうだな」

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